2025年10月15日水曜日

ロバの耳通信「ロビン・フッド」「コップ・カー」

「ロビン・フッド」(18年 米)

「キングスマン」シリーズ(15年~ 英・米)ですっかり顔なじみになたタロン・エガートンだが、子供顔のせいかロビン・フッド役には合わないかなと思っていた。前作(ただし続きものではない)「ロビン・フッド」(10年 英・米)では、巨匠リドリー・スコットらとともに自身も制作にかかわったラッセル・クローが主演で強面のロビン・フッドのイメージがあったから。新しい「ロビン・フッド」ではレオナルド・ディカプリオ監督が今までと味付けを変え、ロビン・フッドと元妻役マリアン(アイルランド女優イヴ・ヒューソン)との愛憎を入れたり、出だしを序章の物語と語りで英国風の味付けにしたりの新しい試みを入れ、また、ロビン・フッドの戦いの場を街中のアクションにもってきたりで新鮮味のある映画となっている。馬車同志の戦闘シーンは迫力の出来で、ウィリアム・ワイラー監督。チャールトン・ヘストン主演の「ベンハー」(59年 米)を思い出した。
さらにリトル・ジョン役ジェイミー・フォックスは存在感があり、悪代官役ベン・メンデルソーンなど、特にワル役のキャスティングが良く時間を忘れるほど。終わりでボスキャラとその手下を残したのは続編への布石か。近日日本公開とのことだが、これは薦められる映画だ。

「コップ・カー」(15年 米)

10歳のふたりの悪ガキがパトカーを乗り回すというだけの映画。悪徳警官役のケビン・ベーコンが総指揮・主演。
オープニングでふたりの悪ガキが覚えたての汚い言葉を言いながら草原を歩いて行くシーンから「スタンド・バイ・ミー」(86年 米)の甘酸っぱい思い出の悪ガキ物語のつもりでみていたら、ゼンゼン違っていた。山中でパトカーを見つけ、乗り回して遊んでいたらシェリフのケビン・ベーコンに執拗に追い回される。パトカーのトランクには死体が積んであったのが、シェリフが必死で追いかけた理由。映画って、すごく面白いか、怖いか、哀しいか、なにか訴えるものがないとね。狂ったか、ケビンベーコン。