クリント・イーストウッドの監督、主演ということで公開を楽しみにしていた。
原題The Muleは運び屋の俗語でもあるが、本来はラバ、あるいはガンコ者の意味。ガンコジジイの物語だ。
好き勝手な暮らしから家族の総スカンを食らっていたジジイが、マフィヤカルテルで麻薬の運び屋をやっているうちに家族の大切さに気付くというなんてことはない物語。実話らしいが、イーストウッドのシャレジジイは魅力的。ワーナーブラザーズらしい映画作りの出だしやタイトルバックの音楽がいい。ジジイが元妻を失い、逮捕されたあとに娘や孫の愛情を取り戻すーなんて、なんで?とか思ってしまうスジ立てだが、ジーンときたラストを楽しめたから、まあいいかと。
娘役でイーストウッドの実娘が出演しているが、うーん。イーストウッドもただの親バカか。
「哭声 コクソン」(17年 韓国)
韓国の田舎は日本と似てるな、とか土砂降りの雨はイヤだなとか思っているうちに、村人が家族を惨殺するという事件が次々に起きていた。「哭声 コクソン」の意味は、泣き叫ぶ声。血まみれの死体やら、お化けやらが出てくるわ、謎の日本人(國村隼)がキリストの言葉を吐いたり、主人公の娘が毒キノコのようなものに当たっておかしくなったり、祈祷師や司祭が出てくるわで、脈絡のないシーンが続いて、いや脈絡を感じられないワタシが悪いのか、とにかくいろんなことが次々に起きてアタマが付いていけなかった。この映画、韓国内でも海外でもヒットしたというから、何か啓示的なことを言おうとしているのをワタシだけが気が付かないのか。見終わって残ったのはただただ後味の悪さ。キャッチコピーは「疑え。惑わされるな。」だと。ワタシは惑わされ、オロオロと途方に暮れてしまった。
