トミー・リー・ジョーンズの主演・脚本・監督でリュック・ベッソン製作、面白くないワケがないのだが、なぜか日本では劇場未公開らしい。
Homesmanとは、開拓地で暮らせなくなった移住者を出身地に連れ帰る仕事を請け負う人。こういう救済システムみたいなものは実際あったらしい。教会が中心になってたようだ。
時代は南北戦争直後の西部。この映画では、開拓地の暮らしの中で精神を病んだ3人の女を馬車で約400マイル離れた教会に届けるというこの割の合わない仕事を引き受けた未婚の女(この時代ではオールドミスーヒラリー・スワンク)と、この女に雇われた流れ者(トミー・リー・ジョーンズ)が主人公。4人の女とひとりの男が哀しい。誰にも愛されないこの未婚の女の孤独は若い頃からモテることのなかった私には多少わかる。だが、3人の女の不幸はさらに酷い。ちょっと具体的にはココに書けないほど酷い目に遭って狂ってしまっている。演技とはいえ、女の狂ったのは怖い。
面白い役だったのがメリル・ストリーブ演じた、受け入れ先の牧師の妻。ひとことで言えばノー天気。この孤独と不幸続きの2時間の映画の終わりでつくり笑顔を見せられてもね、ゾッとしてメリル・ストリーブがより嫌いになった。
「マイ・ブラザー 哀しみの銃弾」(13年 米仏合作)原題:Blood Ties
主演が英男優のクライヴ・オーウェンでなんだかヨーロッパの匂いがすると思って見終わってからチェックしたら、米仏合作、しかもフランスの名優ギヨーム・カネ主演の「Les Liens du sang」(13年 仏)のリメイクだと。どうりでやたらお涙頂戴の情話風だし、配役、特に米仏混成女優たちのチグハグさが鼻につくなと。
物語は7年の服役後出所した男が、身内や前妻にも歓迎されず、再び悪の世界に身を落としてしまう、と、まあよくあるハナシ。
クライム映画はキライじゃないが、どうもこうウジウジしたフランス浪花節はどうもね。2時間半も待たされての終わり方もスカッとしていないし。
0 件のコメント:
コメントを投稿