2026年6月19日金曜日

ロバの耳通信「ゴールドラッシュ」「カラスの親指」「戦場のレビヤタン」

花粉症に苦しめられ、いい天気の休日なのに終日ひきこもり、目薬さして、大きなマスクをつけて今日も本を読んでいる。

「ゴールドラッシュ」(08年 柳美里 新潮文庫)

横浜黄金町を舞台にしたノワール。パチンコ店経営の父、別居中の母、知的障害の兄、援交している姉など、これ以上ない環境で育った少年の物語は柳美里の体験の一部かと。暗すぎてやりきれない。お金がないと辛いが、あっても辛いのか。ずっと読みたかった柳美里(ユウ・ミリ)だが、死ぬほど読んだ梁石日(ヤン・ソギル)と同じ。こういうのはいいかな、もう。

「カラスの親指」(11年 道尾秀介 講談社文庫)

カミさんに指摘されるまでわからなかった2度目の借り入れ。詐欺師の物語。前回と同じところで、挫折。最初だけ面白いのだが、退屈した。印象に残らなかったから、また借りてきそうな気がする。映画化されてるらしいが、見ない(断言)。



「戦場のレビヤタン」(19年 砂川文次 文芸春秋)

新刊書コーナーで見つけたピカピカのハードカバー。芥川賞候補作と文学界新人賞作の2つの中編が入っているとの著者略歴だけで借り出した。レビヤタンは英語読みだとリバイヤサン、そう旧約聖書の中に出てくる怪獣。民間警備員としてイランだかイラクだかの石油パイプライン会社に派遣された元自衛隊員の物語。後半の訓練中の自衛官の体験話と同じで、未知の職業に興味は覚えてもそれ以上なものを感じない。どうかな、芥川賞。