2026年3月2日月曜日

ロバの耳通信「ミスター・ガラス」「ザ・フォーリナー/復讐者」

「ミスター・ガラス」(Glass 19年 米)

M・ナイト・シャマラン監督の「アンブレイカブル」(00年)、「スプリット」(16年)の続編。「アンブレイカブル」では大列車事故で唯一生き残った「壊れない」男デビッド役にブルース・ウィリス、コミックファンでスーパーヒーローを信じるイライジャ、彼は骨の異常のため「壊れやすい」ミスター・ガラス役にサミュエル・L・ジャクソンを登場させた。「スプリット」では、凶悪ビーストを含む23人の多重人格者を演じたジェームズ・マカヴォイの気味悪さ以外に見るべきものはなかったが、「ミスター・ガラス」はその借りを何倍かの面白さで返してくれた。そうか、前2作は伏線だったのか。

前2作を見ていなくても、主人公たちがスーパーヒーローや多重人格だと映画の中で説明されるからなんとなく分かるが、3部作完成まで20年近くが経っているから、前2作を見てからのほうがずっと、ずっと楽しめる。


「ミスター・ガラス」のタネはコミックヒーローのような超人的能力<透視やサイコキネシスのような超能力とは区別>を世の中から隠そうとする秘密グループの存在。ラストでデビッドもイライジャも、ビーストたちまでもが死んでしまううえに、秘密グループの暗躍もネットで公開されてしまうからこれでオシマイかとも思うが、いつも驚かされるシャマラン監督のやることだから、何年か後に続編が見られるかも知れない。

「ザ・フォーリナー/復讐者」(17年 米・中・英)

追う男:テロリストによる爆破で娘を殺されたレストラン経営の男(ジャッキー・チェン)は元米軍特殊部隊の出身。追われる男:爆破の黒幕(ピアース・ブロスナン)はかっての過激派組織の活動家で今は北アイルランドの副首相。原作は「チャイナマン」(92年 スティーブン・レザー新潮文庫)。娘を失ったヨレヨレのジジイが、手製の爆弾を作り、黒幕のガードマンを一人ずつ戦闘不能にしてゆきジワジワと黒幕に迫る。ジジイなのにメッチャ強くて、いつものヘラヘラしたジャッキーじゃない。ピアース・ブロスナンも007で見せた颯爽さなどはなく、女好きで、嫉妬深い妻にもオタオタする根性なし。
テロリストによるバス爆破やら、パソコン爆弾やらIRAの怖さが伝わる。英国と北アイルランドは休戦状態でしかないことをあらためて認識せざるを得なかったが、英国のEU脱退が間近になってなにか悪いことが起きそうな気もする。17年の公開から日本公開(今年5月)まで1年半もかかっている、なぜだろうか。

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