マインドコントロールされた死刑囚を使った戦争ゲームの主人公をいつものタフガイ、ジェラルド・バトラーが演じる。役に合ってるけど、いつもの不死身のジェラルドに飽き飽き。時代設定が2034年ということだが、VRゲームの進み具合を見てると生身の人間を使ったアバターゲームなんて、意外に早く実現する気がする。
昔、「セカンドライフ」というネットゲームが流行ったが、無限に増えてゆくアバターたちと意味のない話をしたり、街づくりにも参加したが実生活と同じ平凡の繰り返しに、あっという間に飽きてやめた経験がある。ゲームは普段できないこと例えば、犯罪や人殺しのインモラルができるから面白いのだ。
いまでも時々遊んでいるバイオハザードでは、ゾンビ相手にムチャ振りの戦いを仕掛け、あっけなく死んでリセットしてはまたゲームに参加している。遊んでいて気付くのは、アバターだから死ぬことに怖さはないから、夢中になって主人公と同化してゾンビ殺しに浸る。インモラルにハマってしまい、時間を忘れてしまう楽しさ。ゲームは麻薬。
「オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜」(13年 米)原題:All Is Lost
インド洋を航海中のヨットが漂流してきたコンテナと衝突。ヨットを修理したところに、今度はシケでヨットは転覆。次は、救命ボートでサバイバル。ノンフィクション得意の監督ジェフリー・C・チャンダーだからか、ハナシは淡々と進み、盛り上りに欠ける。
大金持ちジジイ風のロバート・レッドフォードは飄々と困難に立ち向かってゆくというと、サバイバル映画らしくないような感じだが、その通り、昔(石原)裕次郎がやった「太平洋ひとりぼっち」(63年 邦画)に近い。
こういう映画は主人公が困難に出会うごとに表情が変わり、極限状態の中で観客に焦燥感や失望を感じさせてくれるから面白いので、金持ちジジイの道楽の失敗程度で終わったりすると、なんだって面白くもなんともない。ハッピーエンドのラストシーンも余計だ。YouTubeの<サバイバル名作集>で見つけた迷作。
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