「透明人間」(20年 米・豪)原題:The Invisible Man
原作が同名の小説(1897年 H・G・ウエルズ)、「透明人間」(33年 米)のリブートだという。原作の方は幼い頃の挿絵入の児童小説などで読んでいたが、こういう「どんでん返し」のラストだったかなと。33年の映画も見ていないからなんともいえないが、見終わったらよくできた作品だとあらためて感心。透明人間が主役の筈なのだが、映画の大半は天才科学者の妻役であるエリザベス・モスを中心になっていて、それがワタシの大嫌いなタイプだからか、ラストの謎解きまでただただ退屈。ホラー映画なんてメッチャいい女や儚げな少女が不可思議に追い詰められてゆくから同情もし、おもしろいのであって、オバンが逃げまどってもなーと、ソレだけが残念。
「エウロパ」(12年 米)原題:Europa
エウロパは木星の第2衛星の名前。エウロパに水があることが発見され、生物の存在を調査すべく各国から集められた6人の宇宙飛行士がエウロパへの旅に出た。ドキュメンタリー風に構成されているから、ドンパチもラブストーリーもない。宇宙船の内外は、実物を見たことがないからエラそうには言えないが、細かなところまでキチンと作り込まれ全く違和感はない。エウロパは絶対零度という超低温で氷に閉ざされた星。氷を掘ってサンプルを集め、さらにその下の水中にタコ様の生物を発見するも、探査船が故障し宇宙飛行士たちは帰れなくなってしまう。重なる宇宙船の故障や修理中の事故などもPOVでドキュメンタリーのようにまとめられているから、いわゆるエンターテインメント映画と違い、見る方も落ち着いて見ることができた。
なかなか見応えのあるドキュメンタリー風映画。wikiによればフェイク・ドキュメンタリーという分類にはいるらしい。