2023年11月20日月曜日

ロバの耳通信「コードネーム:ストラットン」「ICHI」

 「コードネーム:ストラットン」(17年 英)原題:Stratton

イギリス海兵隊の特殊部隊(SBS)の活躍を描いたドンパチもの。国策なのだろうか、MI6といい、SBSといい、この手のヒーロー大活躍の英国物は飽きた。だいたいは、友人をテロリストに殺され復讐に立ち上がったヒーローが、上司(女性)の理解を得て大活躍、ハッピーエンドで終わるーというステレオタイプばかり。
主人公はゼッタイ死なないから安心して見てられるのだが、このマンネリ感なんとかならないものか。



「ICHI」(08年 邦画)

勝新太郎の「座頭市」(62年~89年)の主人公”市”を綾瀬はるか演じたリメイク作品。綾瀬はるかは大好きだし、暗い表情はほかの誰より不幸な過去を背負った瞽女(ごぜ)に似合っている筈なのだがなぜか感じる場違い感。脚本(浅野妙子)が良くないのか、監督(曽利文彦)に問題があったのか、とにかく主役が生きていない。邦画にはない感性の音楽が気に入ってwikiでチェックして外国人(リサ・ジェラルド、マイケル・エドワーズ)の手によるものだと知り、この映画の”冒険”を感じていたのに、だ。

大道具も小道具も手抜きすぎ、特に衣装なんか学芸会風の噴飯もの。何より口惜しかったのが配役。大沢たかお、窪塚洋介、中村獅童ほか錚々たる俳優をまさに”並ばせ”、友情出演やらお友達まで集まってもらっての顔見世興行の大げさな”芝居”が、この映画の失敗の根源。そうすると、やっぱり監督と脚本の”冒険”の責任が大きいのではないか。

綾瀬はるかは悪くない。

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