「UKコネクション」(15年~ 英)
邦題の付け方に感心することもあるが、この邦題は”意味わからん”の極み。
50年代の英国で活躍(?)していた実在のギャング、クレイ兄弟の伝記映画で「伝説の幕開け(15年)原題:The Rise of the Kraysと「狂気と破滅」(16年)原題:The Fall of the Kray の前後編からなる。実際の兄弟はかなりのワルだったらしいが、ケヴィン・レスリーとサイモン・コットンが冷徹レジーと狂気ロニーの一卵性双生児の兄弟を演じていて、例の鼻にかかったキングス・イングリッシュといつもきまっているスーツ姿がメッチャ格好良くてまいった。
<ふふふ、実は英国かぶれなのだ>
ワタシは学生時代の英語教育を読み書き中心の日本人英語だけで育ち、仕事でアメリカ英語に少し慣れた40歳後半に、香港生まれの英国人の個人教師について半年くらい本格的に”英”会話を学んだことがある。年下の英国人から、ワタシの通じればいいやの俗語だらけの米語のひとつひとつを細かく言い直させられ、なによりも会話するときは正面からメを見て、語尾までキッチリと100%通じたと確信するまで話すこと。良く分からなかったら、曖昧にニヤニヤせずに、こういうことをあなたは言っているのだねと言い方を変えて、相手に確認することで、聞き取りと話す力を付けることを学んだ。最もタメになった半年間だったとおもうが、何とかは易きに流れのたとえのように、その後のアメリカ暮らしで、すっかり元の、”通じればいいや”に流れてしまった。たまにBBCドラマとかを見ていると、その香港生まれの英国人をなつかしく思い出す。
大ファンの
トム・ハーディーが一人二役でクレイ兄弟を演じている
「レジェンド 狂気の美学」(16年 英)も好きな映画だ。トム・ハーディに狂気を演じさせたら無敵。「
ヴェノム」(18年 米)なんか、最高だね。映画そのものはコミックの焼き直しだから、まあつまらないのだが、トム・ハーディの狂気は良いよ~。悪人に憧れても、実際はハエ一匹も良心の呵責なしに殺すこともできない小心モノのワタシは映画のなかでワルになり切り白日夢に酔いしれる。