「ジュピターズ・ムーン」(17年 ハンガリー・ドイツ)原題:Jupiter holdja
ハンガリー国境で撃たれたシリア難民の少年が空中を浮遊する能力を手に入れ、それを利用し金儲けを企む医師。医師は医療ミスで多額の賠償金を求められていたというスジ。突然の体の変化で戸惑う少年と欲丸出しの医師の旅。暗いイメージのハンガリーの病院と病気を早く見てもらいたいと押し寄せる難民たち。何を示唆していたのだろうか。少年の戸惑いも医者の失意と欲望もなんとなくわかる。少なくとも楽しい場面や和むところもないから、娯楽作品でないことはわかる。映画の終わり方も放り出すような感じ。戸惑いと暗い気持ちだけが残った。ポスターは目を引くが、勧められる映画ではない。
「Mr.& Miss.ポリス」(14年 米・ロシア)原題:Black Rose
舞台はロサンジェルス。連続して発生しているロシア女性の殺人事件の捜査が進まないことに業を煮やした警察幹部はロシアから捜査員を呼ぶ。ロシアから来た特殊部隊出身の捜査員が、プロファイラーのネェちゃんと組んで大活躍。ひどい邦題はココからきているのか。原題の Black Rose は殺されたロシア女性が咥えさせられていたバラ。映画は粗っぽいツクリで、見るに堪えないどうしようもない作品だが、渡米したロシアの捜査員を出迎えたロサンジェルス市警の刑事が街を案内、大都市の光と影を説明し、浮浪者とゴミだらけの街を見せるシーンが良かった。B級映画でもなにかの思いを込めたところ、矜持みたいなものを確かに感じ取ったよ。
シュワちゃんがロシアンマフィアを退治にシカゴに乗り込む「レッドブル」(88年 米)で、安宿のテレビ番組をチラ見して”キャピタリズム(帝国主義)”と吐き捨てるように言ったセリフを耳にしたときと同じ気持ち。
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