
この映画、たぶん何回目かになるのだろうが、ついまた見てしまうのが主演の刑事役ティル・シュヴァイガーの活躍と銃撃戦の大音響を楽しむため。ティル・シュヴァイガーは昔から結構ファンで、「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」(97年 独)、「Uボート 最後の決断」(04年 米)とか、近年では、スパイの時計屋を演じた「アトミック・ブロンド」(17年 米)もドイツ人らしい気難しい役に合っていてとても良かった。
「カイト KITE」(14年 米)
原作は日本のエロアニメ「A KITE](98年 梅津泰臣監督)だそうな。両親を殺された少女サワが刑事だった父の元相棒アカイから暗殺技術を教わり、犯人捜しをする。近未来の設定で、組織の生業が少女売買というところは目新しい感じはするが、探す宿敵の組織のボスは一番間近にいた、というまあよくある話。R15指定の割には、ソレらしいシーンもないが、どうもアタマを吹っ飛ばされたりとかのバイオレンスシーンのためか。(期待して損した)
少女サワ役がオリビア・ハッセーの実娘インディア・アイズリー。これが、まったくイケていない。セリフ回しは吹き替えなので何とも言えないが、表情も動きも役者とは思えないくらい。なにより、主役なのに、美しくも可愛くもない。致命的。アカイ役がサミュエル・L・ジャクソンなのだが、こっちも冴えないいつものワンパターン。演出も音楽なんかもぜんぜんイケない、C級映画。ここまで絶望すると、原作を追っかける気にもならず、撃沈。