「グリーン・デスティニー」(00年中ほか)、「SAYURI」(05年米)以来の大ファンのミシェル・ヨーの主演ということで期待して見たが、予想を裏切らない「怖い」女だった。ミシェルの前では英のハードボイルド男のショーン・ビーインもただの脇役の感。追われてツンドラに住む母娘にも似た二人の女が助けた男を取り合い、男は娘に惑い、最後には男は女の怖さにおののき逃げ出すという海外版「ぼっけえ、きょうてえ」。全編極寒のツンドラが舞台。雪の景色の繰り返しとセリフの少ないシーンは時に静止画のようでもあり、妙に印象に残る。ツンドラの狩りの暮らしは興味深く、サバイバル映画としても楽しめる。
薄暗い空。外は吹雪、夜はテントの中のランプの明かりだけ。固めたようなカメラワークで舞台劇のように切り取られた画面の中で男を絡め、汗ばんだミシェル・ヨーはいつものように艶めかしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿