2023年5月20日土曜日

ロバの耳通信「ウェストワールド」「アポカリプト」

「ウェストワールド」(16年~ 米テレビドラマ HBO)

原作はマイケル・クライトン初監督の映画「ウェストワールド」(73年 米)のリメイク。ロボットの反乱というストーリーの衝撃やユル・ブリナーの不気味さは半世紀近く経った今も忘れていない。
HBOテレビ版「ウェストワールド」シリーズ1を動画サイトで。アメリカってすごいと思う。一流の制作陣、俳優たち、良くできたセット、オープニングの映像、一見でお金がかかっているとわかる。テレビドラマでこんなことできるのか。ドラマの中でアンソニー・ホーキンスが語る人生観に同意したり反発したり、結構深いところもある。R15の制約がついているにしても、たかがテレビドラマとの先入観で見始めたが、精神的な質の高さに驚く。農場主の娘役(アンドロイド)を演じているエヴァン・レイチェル・ウッドの美しさは惚れてしまいそうだ。エヴァンの映画はいくつか見たが化粧や衣装で全く変わってしまっていて、改めて女はバケモノの感を強くしつつも、こういう美しいアンドロイドがいたら人間なんてイチコロだろうな。シリーズ1の10話を追われるように一気に見て、シリーズ2(18年~)の次の展開に、見る前からドキドキしている。中毒だな、これは。

「アポカリプト」(06年 米)

メル・ギブソン監督が思い入れ一杯で作った映画だが、売れなかったというwiki情報があり、とはいえあの「ハクソー・リッジ」(16年 米)で監督やったメル・ギブソンの映画ということで見てみた。スペイン人に追われたマヤ人の物語という事前の情報しかなかく、メル・ギブソンらしくスペイン人の横暴とかが描かれているのかと思ったらほとんどそういう思想的な匂いもなくて、これがただただとんでもない面白さ。
マヤに住むインディオが森に住む少数派のインディオをひたすら追いかけまわすというジェットコースター追跡劇。舞台はジャングルに滝に底なし沼。メル・ギブソンは映画に何かの思いを込めたのかもしれないが、そんなことはどうでもいいと思うくらいのスピード感が楽しかった。現代人から見たら、残酷なシーンもあってR指定だけれど、その時代だと当たり前だったのかも。著名な俳優も気の利いたセリフもないが、映画はこうじゃなくっちゃ。

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