「ZIPPER/ジッパー エリートが堕ちた罠」(15年 米)
エスコート・サービス(高級デリヘル)におぼれてしまったエリート検事が上院議員まで上り詰めるという物語。メッチャ忙しい検事がたまの癒しにしていたのがエッチなネット動画、高じてネットでエスコート・サービスに。使い捨て電話を買い、偽名でエスコート・サービスに電話するところなんか、自分のことのようにドキドキ。結局奥さんの知るところとなり夫婦の破局でオシマイ・・かと思っていたらとんでもないことが。
エスコート・サービスを使っていることを新聞記者に嗅ぎつけられたことを知った奥さんが新聞記者をカラダで口止め。奥さんの狙いはファースト・レディー(米大統領夫人)。若くして上院議員に上り詰め、もしかしたら大統領になるかもしてない夫をこんなスキャンダルで失墜させるわけにはいかなかったのだ。夫婦間の仲は戻らなかったがスキャンダルの火は消え、上院議員がまたまた、エスコート・サービスの待つホテルの部屋をノックするところで映画は終わっている。原題のZIPPERは文字通り、ズボンのチャック。懲りない男の下半身、そういう意味。
懲りない上院議員役パトリック・ウィルソンは翌年の「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(米)では大統領役。なんだかおもしろい。情報によればエスコート・サービスの料金は一晩1000~2500ドル(15-30万円)と高く、政財界の大物しか相手にされないらしい。まぁ、どうでもいいことなのだが、映画の中で身元の分かるクレジットカードが使えないため現金が足りなくなって、ATMをはしごして現金をかき集める上院議員を思い出したから。
「ロンドン・ブルバード」(11年 英)
コリン・ファレルがいい。クライムノワールにもかかわらず、セリフがちょっと小洒落て英国風、まああたりまえか。ワルが刑務所を出て改心しようとするが昔の仲間に頼りにされ、ワルの親玉にも見込まれ、愛する人のために悪に戻り大暴れ。ほとんど任侠映画の世界。高倉健やアラン・ラッドは寂しい後ろ姿を見せ去ってゆくのだが、「ロンドン・ブルバード」では主人公はごろつきのアンチャンに刺されてあっけなく死ぬ。豪華な配役とテンポも良くてつい最後まで見てしまった。映画評は散々だが、私は気に入った。
ロンドンを舞台にしていて、人通りのない路地やガード下が描かれているが、私が仕事で何度か訪れたことのあるホンモノのロンドンも、中心を離れると結構寂れて危険な感じのところも多かったことを思い出した。ホテル代をケチって小さなB&Bに泊まることもあり、実際に危険なことに出会ったことはないが、地下鉄の駅を降り暗い通りの角を曲がったらそこも薄暗くホテルに帰るまでの石畳の道は誰も通っていなかったりして、不安な気持ちになったことも。
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