2016年7月9日土曜日

ロバの耳通信「メアリー・カサット展」

横浜美術館に。暑い日が続くなか、曇り空で気温もそう上がらないだろうという天気予報を聞いて、ふだんはあまり寄ることもない、みなとみらい地区に思い切って出かけることにしたのは、前売り券を購入していた「メアリー・カサット展」とまた食べたいと思っていたランチメニューのため。

「あふれる愛とエレガンス。あのドガをも魅了」の前宣伝に惹かれて行ったメアリー・カサット展は、中年女性であふれていた。

館内は寒いくらいにエアコンが効いていて歩き回るうちに、膝が冷え、だるくなってしまった。気に入ったのは「桟敷席にて」(1878年)のドガに強い影響を受けました感の強い、印象派の油絵一点だけで、メアリー・カサットの作品の間に展示されているドガのエッチングや知らない作家の作品、影響を強く受けたという日本画が煩わしい。

作品を見るときは、まじりっけなしで緊張感を持って楽しみたい。展示室に「雑多に」(・・と思う)詰め込まれた作品は美術館の特設展示場としてはやむをえないとしても、解説のプレートの字の小ささと情報量の少なさにも閉口した。併記してある英語の解説文よりずっと短く編集された日本語の文字はさらに小さく、近づいて目を凝らさなければ読めず、同行したカミさんは「ジジババなんか来るなと言ってるじゃないのと」、うん同感。

メアリー・カサットは一回りすると飽きてしまって、常設展にまわった。そうだ、横浜美術館は「現代美術」がメダマだったのだと思い出し、膝の冷えを言いわけにしてすぐに出てしまった。抽象画や意味不明の彫刻などに何かを感じたりするような感性は、カミさんにもワタシにもない。

赤いくつ号(巡回100円バス)で駅前に出て、お昼をとっくに過ぎたステーキハウスは奥の禁煙席を頼んだのにタバコの匂いが流れてくる席。後ろで騒いでいた中年グループが騒がしかったが、ポテトフライをたっぷり添えたチキンステーキはいつもの味で満足。帰りに寄ったスーパーにセルフのコーヒーミルがあったので、店員さんに使い方を教えてもらいながらペーパーフィルター用に浅煎りを「ガガガ」、なんだか懐かしいコーヒーミルの音、昔はあちこちのスーパーにあったのに最近はあまり見なくなった。
カミさんが挽きたてのコーヒーを早くお家で飲みたいというから、スイーツも買って、できたばかりのバイパスを抜けて自宅へ。ひさしぶりのみなとみらい外出は、まあ楽しかったかな。

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