「エイリアン: コヴェナント」(17年 米)
リドリー・スコット監督は決してファンを裏切らない。「エイリアン」(79年 米)シリーズの最新作であり、「プロメテウス」(12年 米)の続編。とはいえ、このシリーズは、どれから、何度見ても楽しめる。怖さは手を変え品を変え、ぞんなバカなと思われるストーリーも、舞台を宇宙にしてリドリーが語ると、未知の宇宙ならこういうこともあるだろうと思わせられる。緊張と弛緩の繰り返しで深みに誘い込む技法は日本の怪談話にも似て、気が付けば観客は舞台の上で踊らされている。エンドはさらなる恐怖を観客に植え付けたまま暗黒に放り出す。
いつも泣き顔のキャサリン・ウォーターストンが良かった。「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーバーになるような、そんな気がしている。
「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」(17年 米)
外れたことのないトム・クルーズの主演、さらにこれも大ファンのラッセル・クローが加われば無敵・・と思うのが常じゃあないか。ユニバーサルのロゴが画面いっぱいに出るだけえドキドキするほどの期待感。どこからか面白くなるんじゃないかと待っていたのだが、エンドロールが出て、アレ、アレこれで終わりかよと腹が立った。生き返ったミイラと戦うという、そもそもが現実離れしたストーリーなのだから固いことは言いっこなしなのだろうが、太目のトム・クルーズがヨタヨタ。SFXと効果音楽があるのだから、何とかならなかったものか。今まで見た、数多くのミイラ映画で一番ひどい。長く待っていた映画だったのに。
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