2023年7月10日月曜日

ロバの耳通信「ザ・キング」「サスペクト 哀しき容疑者」

 「ザ・キング」(17年 韓)原題:The King

地方都市の不良アンチャンが親父を虐める検事の権力を見せつけられ、猛勉強して地方検事になった。財閥の息子の女子高生レイプ事件をもみ消す代わりに人脈を得、ソウル中央地検のエリート部長に見込まれ出世したが、上に行けば行くほど、政治家と結託して私腹を肥やしていることを知る。エリート部長に利用され使い捨てにされたことから、彼に仕返しすべく国会議員を目指す。大統領の交代のたびにスキャンダル情報を武器に有利な地位につこうとする検事、政治家、財閥はいかにも韓国らしいとも思うが、まあ、どこの国も同じか。

権力に憧れ出世の道を目指す主人公の青年検事テス役がチョ・インソンアンなのだが、エリート部長で検事総長まで上り詰めたガンシク役のチョン・ウソンのほうが断然格好良かった。高級ホテルのペントハウスでインド映画風にディスコダンスを踊ったり、高級レストランで上品にステーキを食べるシーンなんか、エリート臭さいっぱいで、最高で気に入った。チョン・ウソンの作品を調べてみたら「神の一手」(15年)、「アシュラ」(17年)、「藁にもすがる獣たち」(21年)などなど見てない作品がいっぱい。楽しみだなー。

「サスペクト 哀しき容疑者」(13年 韓)原題:용의자

北朝鮮特殊部隊の元工作員チ・ドンチョル(コン・ユ)が妻子を殺し韓国に逃げ込んだ犯人を追うという単純なスジだが、彼を支援する脱北者の重鎮やら、対北情報局室長、韓国防諜部大佐が絡んできて三つ巴のアクションに仕上げている。コン・ユのファンだから、また見てしまった。とにかく何回目かの視聴だが、なぜか飽きていない。

ガマンして耐えに耐えた不遇の主人公が最後に爆発して悪に報いるというストーリーは日本のヤクザ映画のソレと同じで、日韓の血が同じ源流にあることを感じさせる作品。ワタシは健さんや文太アニイの昔のヤクザ映画が好きなのだ。

1 件のコメント:

  1. 10日毎に載せているんだ。
    継続しているのがとても素晴らしいです。

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