「私の少女」(14年 韓国)児童虐待、LGBT、不法滞在、地方の労働者不足、アル中など韓国社会が自ら認識しつつも、根本的な解決策が打ててないを映画の中で強く「意識」させている。ハリウッド作品とは異なり、娯楽に終わらせていない。面白くて時間を忘れる、なんてことはなく、深淵を覗いてしまう。こわごわの奥はいつも暗闇。
「私の少女」の主役はいつも暗い顔のペ・ドゥナだが、際立って存在感のあるのが、もっと暗い顔の子役キム・セロン。村の警察所長ヨンナム(ペ・ドゥ)の部下が少女ドヒ(キム・セロン)を「ちいさな怪物」と。ネタバレになるので書かないが、ドヒはまさに怪物なのだ。タイトルバックとともに流れる歌がいい。浸みる。
