2017年4月19日水曜日

ロバの耳通信「エレクトリック・ミスト」



「エレクトリック・ミスト 霧の捜査線」(09年 米)ベストセラー作家で私の好きなジェームズ・リー・バークの同名の小説(97年 角川文庫)をトミー・リー・ジョーンズ主演で映画化したもの。霧の中から出てくる南北戦争の将軍がなんとも、良くて映画でもうまく使われていた。監督も配役も一流で固めた映画なのだが、吹替え版しかなくて、トミーに似合わない声優の一本調子のセリフが映画をかなり台無しにしていたが、舞台となるニューオリンズの湿地帯や寂れた町、低い調子の音楽など、リ・バークの世界が楽しめた。


映画の楽しみは、胸に訴える何かを感じて浸れるものと、ドキドキハラハラの冒険活劇やナゾ解きなどのそれとどちらかだと思う。エレクトリック・ミストは前者、以下紹介するリー・チャイルドのジャック・リーチャーシリーズやトム・クランシーのジャックライアンシリーズは後者だと思う。チャイルドもクランシーも私の好きな作家でほとんど読んでいると思っているが、映画は映画の面白さがあり、スジがわかっていても十分楽しめる。


チャイルド原作の映画では「アウトロー」(12年 米)、「ネバー・ゴー・バック」(16年 米)、クランシーではジャック・ライアンシリーズの良いこと取り映画「エージェント・ライアン」(14年 米)が面白かった。海兵隊からリクルートされたばかりのライアンを演じたクリス・パインがシロウト臭くて、ライアン役の過去の3人(アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレック)のクロート臭さと比べとても良かった。


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