「本当の花を見せにきた」(桜庭一樹 14年 文藝春秋)
バンブーというドラキュラみたいな妖精とヒトとの出会いと別れの物語。バンブーはドラキュラとは違って、ヒトよりずっと長いがそれなりに寿命があり彼らの厳しい掟の中で生きているて、その掟のひとつが、ヒトとは暮らせないというもの。バンブーとヒトの交流は、越えられない壁があるから、友情や恋愛がもどかしく、儚い。だから物語が哀しい。桜庭一樹の著作では「赤朽葉家の伝説」 (創元推理文庫)、「私の男」 (文春文庫)、「私の男」 (文春文庫)などと、”当たり”が多かったが、血生臭さに惹かれる私の性質(たち)なのか。
いろいろな方のマジメな書評が読んで楽しい「読書メーター」https://elk.bookmeter.com/というサイトで桜庭一樹のおすすめ本のベスト5のトップに、「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet」があった。ティーンズ向けらしいが、「読書メーター」のおすすめは外れたことがないから、読んでみたい。うむ、読みたい本のリストがますます長くなっている。
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