2017年11月21日火曜日

ロバの耳通信「ミッドナイト・エクスプレス」

「ミッドナイト・エクスプレス」(78年 米)

ハシシの持ち出しのためトルコの刑務所に入れられた主人公が劣悪な環境の檻の中でイジメにあい、はてはあやしげな裁判のやり直しでさらに30年の刑を宣告され、ミッドナイト・エクスプレス(脱獄)を試みるという物語。たくさん出てくるステレオタイプのトルコ人が皆、一様に太っていて、残酷で、強欲で意地がわるい。ハシシの持ち出しなんかするからだとも思うが、なんでもありの不条理な檻で一生を過ごすなんて考えただけでも恐ろしい。
トルコ当局がこの映画のトルコ人の描きかたに抗議したとのことだが、ガイジンなんてそんなものだろう。理解できないものは怖いのだ。日本に住むガイジンも日本と日本人に同様の気持ちを持っているだろう。
中国の仕事を始めたときに、言葉のわからない群衆の中に放り出され途方にくれる夢をよく見た。大声で罵られ、指さされて汗びっしょりで起きた布団のなかで、我が家にいることに安堵のため息をついたものだ。

オリバー・ストーンの脚本だから容赦ない。ただ、ノンフィクション小説の映画化といいつつ、脱獄はこんなのアリかよというあっけなさ。うーん。

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