「あの頃、君を追いかけた」(那些年,我們一起追的女孩 11年 台湾)
この年になっても、ふとしたことから甘酸っぱい思い出に浸ってしまうことがある。そういう映画。5人の男子高校生と口うるさい女子優等生役(ミシェル・チェン)の物語で、「青春は恥と公開と初恋で作られる」というのが日本版予告編のキャッチ。なんだか照れくさいのだが、こんな自分にも青春はあったのだ、間違いなく。
「改札口の紺色の群れに目を凝らし」
ワタシの場合、電車通学だったから帰りが後先になってもどちらかが待っていれば駅で必ず会えた。ちょっとした行き違いが重なり疎遠になったあとも、顔を見たくて改札口から流れて来る紺色の制服の中に君を探したものだ。台湾の男子高校生のように、にぎやかでも元気でもなく、ただの根暗のガリ勉だったから。そう、いまのストーカーに近い。
来年には日本でのリメイク版が出て、男子高校生のあこがれの優等生役は乃木坂46の斎藤飛鳥だと。うーん、ちょっと可愛すぎかな。ミシェル・チェンのちょっとナマイキな姉さん風が出せるといいのだが。
テレビの懐かしの歌特集の前宣番組に出演していた太田裕美を見て「木綿のハンカチーフ」(75年)の出だしの旋律を思い出した。つながって「春なのに」(83年 柏原芳恵)も記憶の底から出てきた。いろんなことを一度に思い出して、ちょっと鼻がキュンとなった。
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