2022年2月20日日曜日

ロバの耳通信「愛の不時着」「南極日誌」

 「愛の不時着」(19年~ 韓国テレビドラマ)原題: 사랑의 불시착 ,Crash Landing on You

韓国で放映終了後高視聴で話題になり、日本国内でもネットの書き込みが膨らみ、予告編や高評価のシーンをネットで見るたびに見たいと思っていたが、やっと探しだした韓国動画サイトのソレはハングルが全く理解できないため断念。Netflixだと見ることができることがわかったが、このためだけにお金を払うのも業腹。やっと動画サイトで見つけた「愛の不時着」は第1話を見て放棄。第一印象で気に入らなければ、ソレ以上続ける理由はない。ワタシに残された時間はそう長くはないのだから。

パラグライダーに乗った韓国のワガママやり手の財閥令嬢(ソン・イェジン)が、突然の竜巻のため北朝鮮に不時着。国境警備隊の将校(ヒョンビン)に助けられ愛に目覚めるというラブストーリー。見る前は、悲恋モノをを予想し、泣けるぞと期待していたら、ラブコメディ。そうでもしないと、南北の悲しい歴史を背負った舞台を描くのは難しかったのだろうが、あまりコメディ色を強くしてしまうとどうだかね。つまりは好みじゃない。悲しいだけ、苦しいだけの韓ドラ、誰か教えてくださいな。

この作品の、もはや中年女のソン・イェジンも好きになれない。「私の頭の中の消しゴム」(04年)の初々しいソン・イェジンが懐かしい。

ヒョンビンといえば「王の涙 イ・サンの決断」(14年 韓)や、「レイトオータム」(12年 韓・香港・米)での逃亡者(ヒョンビン)と仮釈放中の未亡人(タン・ウェイ 香港)の悲恋を思い出す。ヒョンビンはこういう、出口のない悲しい結末の映画が似合う気がする。

「南極日誌」(05年 韓)原題:남극일기

南極探検隊が遭遇する不思議を描いたホラー。訳あり隊長(ソン・ガンホ)の暴走というスジなのだが、隊員もみな訳あり。ホラーといってもオバケがでてくるわけでもなく、韓国映画には珍しく、切った張ったもなしで盛り上がりには欠けるが、ジワジワと染み込むような心理戦の怖さ。晴天の空と輝く白い雪の中や吹雪のホワイトアウトの中を黙々とソリを引っ張って目的地”到達不能極”(海岸線より最も遠い地点、未踏の山のイメージ)を目指し、そこにようやく到達するも、”呪われた”隊長は更に進む。

ソン・ガンホ、ユ・ジテ、カン・ヘジョンほか一流のキャスティングのせいもあって、スジは不可解だが怖さは充分楽しめた。韓国の古いヒット作はやっぱり見逃せない。

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