2022年7月15日金曜日

ロバの耳通信「女王トミュリス 史上最強の戦士」「ピアノ・レッスン」

 「女王トミュリス 史上最強の戦士」(19年 カザフスタン)原題:Tomiris

紀元前550年頃の中央アジアの草原に住むマッサゲタイ族の長の父と家族を殺された少女トミュリスが復讐を果たすという復讐の物語。スジはいたって平凡なのだが、主演のカザフ女優アルミラ・ターシン(Almira Tursyn)の眼力鋭い表情に参った。見どころは迫力ある白兵戦。CGではこうは行かないだろうと思いつつも、もしかしたらと。とにかく、2時間強を飽かせず見せてくれたこの作品。メジャーじゃないから、なんだか得した気分。


「ピアノ・レッスン」(93年 仏・豪・ニュージーランド)原題:The Piano

普段ほとんど見ることのない恋愛モノと気付いたのは中盤以降。この美しさや残酷さはハリウッドじゃ作れないだろう。19世紀のニュージーランドが舞台。スコットランドから娘とピアノを携えてニュージーランドの夫に嫁いだ失語症の女性の物語。

主演のホリー・ハンターが美しい。当初はシガニー・ウィーバーがこの役を務める予定だったとwikiにあったが、気性はとにかく、あの美しさと情熱的な役はホリー・ハンターじゃなかったら成り立たなかったと思う。夫役のサム・ニールも、恋人役のハーヴェイ・カイテルも良かったが、当時11歳の娘役アンナ・パキンがめっちゃ可愛くて主役を食ってたかな。彼女はこの年のアカデミー助演女優賞を獲っている。作品そのものもカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞。

マイケル・ナイマンの音楽がいい。気に入って、このところずっとサウンド・トラックを聞いている。ピアノ曲ってこんなに快いものだったのかと、再認識。


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