2023年6月7日水曜日

ロバの耳通信「クライシス」「ロックダウン」新作は1勝1敗やっぱりコメディは好みじゃない。

 「クライシス」(21年 米)原題:Crisis

アメリカがいちばん進んでいるらしいが、もはや世界の社会問題となっている合成鎮痛剤という新しい麻薬。この映画で初めて名前と問題の大きさを知った「オピオイド」。

オトリ捜査で密輸の流れを追う刑事ジェイク(アーミー・ハマー)の妹は重度の依存症。知らないうちに運び屋にされたことから証拠隠滅のためマフィアに殺された息子の死の真相を追う女性建築家クレア(エヴァンジェリン・リリー)、大手製薬会社から委託され非依存性の評価をしていて最終段階で新製品の鎮痛剤に強い依存性があることを発見し、販売中止を主張する大学教授ブラウアー(ゲイリー・オールドマン)。3つのストーリーがそれぞれに進み、立場の違う3人がそれぞれ真相に迫ってゆく様はミステリー小説を読んでいる感。マフィアの親玉は死に、大学教授は別の大学に移籍など、ラストの切れの悪さは気になったが、問題提起の映画としてはこれくらいが限度か。

「ロックダウン」(21年 英・米)原題:Locked Down

新型コロナウイルスの感染対策のためロックダウンされたロンドンが舞台。アパレル企業のCEO役のアン・ハサウェイとトラック運転手役のキウェテル・イジョフォー。なんとも不似合いななカップルだが、コメディだからしょうがないか。

ロックダウンのせいで破局寸前だったカップルがロンドンの高級デパート

ハロッズの商品の疎開のドサクサに紛れ、ダイヤモンドを盗み出す計画を実行する。

前半は、意思の疎通がうまくゆかずギスギスした2人のやり取りと、それぞれがスカイプやズームで友人たちとリモート会話するシーンばかりで、昨今のイライラ日常生活の延長戦。映画紹介にはクライム・サスペンス・コメディとあったが、ほぼコメディ。アン・ハサウェイは相変わらずキレイだし、ソコに文句は言えないが、こういう映画誰が楽しむんだろう。

アン・ハサウェイがポンポンと品物を買い物カゴに放り込んだ、ハロッズのデパ地下超高級食品売り場、なんだか懐かしかった。コロナが終わっても、もう行くこともないだろうな。


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