2021年5月9日日曜日

ロバの耳通信「路傍」「トマトの先生」「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」「ネコの住所録」

ダルくて、何もする気がおきない。夜更かししてるワケじゃないのに朝も眠く、せっかくの日曜日だというのにゴロゴロ。ベランダごしの風を感じ、座布団を頭に積んだ本を読む。本、時々昼寝。コロナは無関係、ワタシは生来ナマケモノ。
そうやって読んだせいか4戦全敗。

「路傍」 (10年 東山彰良 集英社文庫)

大藪春彦賞受賞作、解説を馳星周。最初の1-2ページだけチラ見、これはゼッタイ面白い筈と図書館からイソイソと帰り、就寝前の一番楽しい時間に枕灯を点けて読み始めたら、これはイケナイ。ハードボイルドに間違いはないが、あまりにも雑。殻が剥けなくてイライラしているうちに、黄身まで飛び出してグズグズになってしまったハードボイルド。この作品が、”東山の才能の片鱗”と評した馳星周のイチオシでしかも満場一致で大藪春彦賞を受けたという解説を読んで、大藪春彦賞も地に落ちたなと思っていたら、その後、直木賞はじめ多くの文学賞を獲得したと。その意味では馳の評は正しかったのか。うーん、意地でもこの作家、金輪際読むものか。

「トマトの先生」(14年 石田祥 宝島文庫)

日本ラブストーリー大賞受賞作だと。ふーん、いろんな賞があるもんだな。トマトは大好きだし、トマトについての雑学は増えたけれどトマト狂いの農大講師と結ばれてしまう主人公の早苗の女心がどうもわからない。女性の著者なのだから、トマトについてのウンチクに溺れるのではなくココロの動きみたいなことを丁寧に書いてくれたらよかった。女性読者ならアウンでわかるのかな。女性のココロをワタシが理解しようとするなんて所詮無理なのか。

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」(16年 橘玲 幻冬舎文庫)

生き延びる方法が”恐竜の尻尾のなかに頭を探せ!”と。”好きを仕事にして”、自分のビジネスモデルを自分で設計せよ”よ。うん、説明はわかったけれど、多くの自己啓発書や人格改造セミナーを否定することで読者の関心を惹き、答えは自分で探せと。うん、そうだね、否定された自己啓発書とあんまりかわらないね。社会の出来事や物事を事例付きで親切に説明してくれたけれど、もういいや。

「ネコの住所録」(18年 群ようこ 文春文庫)

ワタシの猫好きを知ってるカミさんの勧めだったのだが、なにより猫への愛が語られていない。ネコの本に、インコ、 ハチ、イノシシ、イヌやらカメやら、とにかくネコ以外のものを入れないでね、あんま好きじゃないから。


1 件のコメント:

  1. 群ようこでハズレとは残念でしたね。

    岩合光昭の、「世界ネコ歩き」はどうでしょうか。映像です。若しかして、もうご覧になっていますか。世界中のネコに会えます。マンカチンやスコティッシュフォールドなどの、いかにも愛玩用のネコが(多分)出てこないのもいいです。

    https://www.nhk.jp/p/nekoaruki/ts/6VPMR3P1WX/

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