2019年11月21日木曜日

ロバの耳通信「ゲーム・オブ・スローンズ」

「ゲーム・オブ・スローンズ」(11年~ 米HBO)原題:Game of Thrones、略称GOT

HBOはアメリカのテレビ会社。日本のWoWowみたいな会社だが、オリジナル作品が多いケーブルテレビ老舗。アメリカではケーブルテレビが発達していてHBOはNetflix、Huluと並んで評判がよく、安いビジネスホテルで「HBO無料」をウリにしているところも多い。

「ゲーム・オブ・スローンズ」については、アメリカで流行っている連続テレビドラマだとは聞いたことがあり、wikiで調べたり、動画サイトでチラ見したのだが、中世の騎士物語らしいこと、やたら登場人物が多いことで敬遠していた。たまたま見たAmazon Prime視聴で見始めたら、すっかりハマってしまってもはや中毒状態。無料視聴時間では見切れず、ついにAmazonの謀略に落ちて、有料視聴を続けるハメに。

舞台は中世ヨーロッパ。各地の王国の王たちが権力争いに明け暮れるというそれだけの物語なのだが、何が面白いかというと政略結婚、裏切りと追従、暴力とセックスなどが半端ないこと。首切りや手足の切断、火あぶりシーンとか、R15だとしてもこんなのテレビで放送してもいいのかと呆れるほど。それに、普段ならあまりにバカバカしくて見たくない火を噴くドラゴンやら悪魔を繰る魔女やらを待ち遠しく感じる面白さ。
登場人物が多すぎると名前も顔も中々憶えられないから見る前に心配していたのだが、主人公が謀殺や戦闘で簡単に死んでしまうし、近親結婚や落し子だらけだから、誰々は誰々のコなんてのは憶えるのがあほらしいほど。
生まれ(親)や育ち(大学)が人生を決めるといってもいいアメリカの上流階級をそのまま映していて、同時にそれらの人々の乱れた裏の生活を市井の人々が揶揄しているのが、大ヒットの理由だろう。かなりのハイペースで見てきた連続ドラマも半分を超えたが、まるで飽きないからしばらくはAmazonに支払いを続けるしかない。

こんなにテレビドラマにハマったのは「ウォーキング・デッド」(10年~ 米)以来か。ウォーキング・デッド」でもゾンビより、どうしようもない究極のワル(人間)が大活躍した。視聴者は押し寄せる人の不幸ーゾンビに襲われたり、ワルに騙され虐められる「他人の不幸」の連続で快感に打ち震えたのだ。

テレビドラマのヒットの秘訣は、「他人の不幸」をこれでもかと繰り返し見せ、視聴者に「蜜の味」を楽しませることらしい。

0 件のコメント:

コメントを投稿