2020年3月14日土曜日

ロバの耳通信「初恋 FIRST LOVE」「彼女の人生は間違いじゃない」

「初恋 FIRST LOVE」(20年 邦画)

ヤクザとホラーの三池崇史監督の映画で現在公開中。前評判も、観た人の評価も高かったので期待。もっとも、新型コロナ肺炎が流行っているイマ、”大ヒット上映中”の宣伝文句も俄かに信じられないけれど。
期待が大きいと、当たらなかった時の失望感も大きいのだよ、ジッサイ。
原作は三池監督のオリジナルだ(wiki)ということだが、ヤクザ映画の台本の域を出ていない。監督に引っ張られて撮影が進み、脚本も疎かにされたんじゃないかと勝手に想像。近年、漫画の原作の映画が当たっているのは、やっぱり原作のストーリーの完成度が高いせいじゃないかな。監督原作への忖度映画は不毛の証。
主役の窪田正孝が頑張っていたが、3000人のオーディションから選ばれたというヒロイン役の小西桜子が完全にミスキャスト。商業映画としては初出演だというからしょうがない気もするけれど、いくらシャブ中の少女の役だとは言え、乏しい表情やボソボソと聞き取りにくいセリフが辛い。この映画でひとり息を吐いていたのがヤクザの情婦役のベッキー。昔のアイドル風テレビタレントのイメージしかなかったのだけれども、気合の入った演技に脱帽。

「彼女の人生は間違いじゃない」(17年 邦画)

昔ピンク映画、イマ恋愛映画で活躍の映画監督の廣木隆一の同名の原作(17年 河出文庫)を自らが映画化。廣木監督作品では寺島しのぶ主演の「ヴァイブレータ」(03年 邦画)が気に入っていた記憶も。


福島の原発事故を題材にした「fukushima50](20年 邦画)が先週公開され、テレビCMやら特集番組などで紹介されているからぜひ見たいと思っていたが、呼吸器系の持病持ちには冬の映画館は鬼門。さらにいまは新型コロナ肺炎患者急増中ということで、映画館で見ようなんて思いもつかない。動画サイトで見られればと網を張ってはいるものの、新作邦画がアップロードされるにはかなり時間がかかる。やむをえず東北大震災関連映画で逆引きして見つけたのがこの「彼女の人生は間違いじゃない」

市役所に勤めるみゆきは福島の仮設住宅で父とふたり暮らし。父には英会話学校に通うとウソをつき週末には渋谷でデリヘルのアルバイト。毎週末に高速バスで福島と渋谷通うみゆきは何を探して彷徨っているのだろう。
みゆき役の瀧内公美はそこらにいる普通の若いコ。監督の趣味なのだろうか、ハダカのシーンが多くて気になった。キレイな胸だったが、必然性のないハダカシーンは悪趣味だ。

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