2021年9月23日木曜日

ロバの耳通信「スペル」「闇金ウシジマくん」「ゼニガタ」

 「スペル」(09年 米)原題:Drag Me to Hell

ゾンビ映画「死霊のはらわた」シリーズ(83年~)のサム・ライミ(監督)の逆引きで動画サイトで発見。金持ちになった黒人一家が祖父の葬式に出席するために自家用機を飛ばす。悪天候で遭難、不時着し、助けられたところがフードゥー(ハイチのブードゥー教のようなもので南部の貧しい黒人たちが信じる土着宗教)の家。

途中で気がついた、登場人物のほとんどが黒人。底知れない怖さの原因はココか。ワルを出さないで、黒人はみんないい人の括り方もなにかおかしい。サム・ライミ監督はゾンビと黒人を同じ扱いにしていて、脅かしの手口は「死霊のはらわた」と同じ。

後半はフードゥーの呪いの人形やら怪しげな食い物やらで煽られ、結局怖がらせただけ。何よりも登場人物の気味悪さ。汗にまみれた黒い肌、濁った目とか黒人への嫌悪感を強く感じてしまった。こういう映画ってどうなんだろう、サブリミナル手法で黒人への嫌悪感や怖さを植え付ける究極の人種差別映画だよな。




「闇金ウシジマくん」シリーズ(12年~ 邦画)

原作の同名マンガ(04年~ 真鍋昌平 ビッグコミック)も何度か見た記憶があって、シリーズ全4作がYouTubeにアップロードされていたのを見始めたら引き込まれ、結局全作を見てしまった。

山田孝之演じる闇金融屋「カウカウファイナンス」社長のキャラがマンガそっくり。金利が10日で5割、最初の借入限度が5万円。借入時に金利分の2万5千円が差っ引かれ、手元に残るのが2万5千円で10日目には5万円の返却だと。金利が10日で5割だと5万円を10日借りて、10日目に7万5千円の返却かなと思っていた。うーん、結果は同じ気もするのだが、なんだかよくわからない計算。

「ゼニガタ」(18年 邦画)

深夜に闇金屋に変わる居酒屋というのがなんとなく「深夜食堂」(テレビドラマ。韓国版もあり、どっちがパクリかわからないが韓国版のほうが格段に面白かったのは居酒屋の主人の役者のせいか。「ゼニガタ」では大谷亮平が居酒屋の主人役なのだが、うーん、ウシジマくんと違い、役にあってないんだよな、これが。こっちの金利は10日で3割。

2つの闇金映画。どちらも勧善懲悪のストーリー展開だから痛快さも楽しんだのだけれども、なんかひっかかるんだよねこういうクライム讃歌。

1 件のコメント:

  1. 10日で1割なら10万円借りて11万円を返すと思わせるところ、十一は、9万円貸して1割1分で回収するのがミソ。十五だと10割。膨れるまで取り立てないところもミソ。ウシジマ君に出てくる少し頭の弱そうな女の子がいつもカワイイ

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