2021年10月7日木曜日

ロバの耳通信 「The Witch 魔女」「THE INFORMER/三秒間の死角」

 「The Witch 魔女」(17年 韓)原題:The Witch: Part 1 – The Subversion

予備知識なしで見始めた韓国映画。林を逃げまどう血だらけの少女。お、いつもの韓国映画とちょっと違うな、と。前半から中盤までは、スター誕生みたいなオーディション番組で勝ち上がってゆく酪農農家の少女とその親友の物語、ここはいつもの青春韓ドラ風で楽しそうだがダレダレ、後半にはいったところで物語が急展開。あっという間にスピード感や血生臭さが韓国ノアールいっぱいのジェットコースター。目が離せなくなってアクションを楽しんでいたら2時間強が過ぎていた。

おお、こういうスジだったのかとオープニングシーンと繋がり、後半のファイティングを二度見。狭いところでナイフで戦うタイのアクション映画をパクったところもあったが、面白かったから許す。

主演の少女がよかった。キレイでも可愛くもない小さなドングリ眼のステレオタイプの韓国顔、血だらけで微笑むキム・ダミが気に入った。チョ・ミンス(「嘆きのピエタ」12年)、パク・ヒスン(「サスペクト 哀しき容疑者」13年)、チェ・ウシク(「新感染 ファイナル・エクスプレス」16年)ほか個性派揃いのスゴイ配役。監督が「新しき世界」(13年)などで韓国ノワール映画を世界にアピールしたパク・フンジョン。まあ、この監督、配役で面白くないはずがないのだが。

続編がクランクアップされたとの報道もあったから、公開が楽しみ。ゼッタイ見るぞ。コロナ明けてたら、ぜひ映画館で。カミさんはこういう映画は怖いと言うにきまっているから、ポップコーンの大箱とコーラのL抱えてひとりで見るか。楽しい妄想だがしばらくはないだろーな。

「THE INFORMER/三秒間の死角」(19年 英)原題:The Informer

ミステリーものは大好きだが、潜入捜査とか二重スパイ、さらに家族を人質に取られた主人公がニッチもサッチも行けない状況に追い込まれるなんて映画はハラハラのし通しで落ち着かない。主人公役がメジャーな俳優だと、ラストのハッピーエンドが予想されるからそれなりに楽しむことができるのだが、この作品の主人公はスウェーデン男優のジョエル・キナマンで全く知らない役者。脇役にクライヴ・オーウェンやロザムンド・パイクなど超有名な俳優が出てるから落とし所が読めなかったのだけれども、主役は新人やややマイナー、脇を有名俳優で固めるというキャスティングは「The Witch 魔女」と同じつくりか。まあ、面白かったから不満はない。

主人公の妻役でキューバ出身のアナ・デ・アルマスは個人的に大好きな女優。「ブレードランナー 2049」(17年 米)のミステリアスな印象とかなり違っていて、優しく強い母親役。新作の「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」(21年 英・米)にも出ているらしいから、そっちも楽しみ。


1 件のコメント:

  1. アナ・デ・アルマス、ボンドガールか。カリブ海にお似合い。トロンとした目がいい。

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