2017年5月28日日曜日

ロバの耳通信「マイ・ボディガード」

「マイ・ボディガード」(04年 米)

A.J.クイネルの原作「燃える男 Man on Fire」では、少女誘拐を生業とするイタリアンマフィアとボディガードの戦いだが、映画ではメキシコの誘拐ビジネスとデンゼル・ワシントン演ずるボディガードとの闘いを描いている。

メキシコの情景はみな貧しくて哀しい。主題歌 Carlos Varela - Una Palabra ( A
word does not say anything)がいい。メキシコといえば踊りだすような明るい音楽ばかりだと思っていたら、こんな曲もあったのかと。豊かな国ではないのだと改めて思う。タイトルエンドとともに流れる Man on fire Soundtrack ((CLAIM NO RIGHTS))もいい。これもいつまでも痛む傷跡のように辛くて哀しい。

当時10歳の少女役のダコタ・ファニングが何とも可愛い。「アイ・アム・サム」(01年 米)では知的障害を持つ父親ショーン・ペンの娘役(当時7歳)を、「宇宙戦争」(05年 米)では、トム・クルーズの娘役を好演。殺伐とした復讐劇のずっと哀しいこの映画のたった一つの救いである。

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