2017年8月7日月曜日

ロバの耳通信「君の膵臓をたべたい」「君の名は。」

「君の膵臓をたべたい」(15年 住野よる 双葉社)

変わったタイトルの本がベストセラーになったという記憶しかなかったが、映画化されるということで読んでみようかと。読みたい本が増える一方なので、近年は、ベストセラーになったと聞いても、すぐにとびつくことはせず「読書メーター」(ブログ)などで星の数をチェックしてから読むかどうかを決めている。

この「君の膵臓をたべたい(キミスイ)」は、まず手っ取り早く漫画(アクションコミックス)の電子版で、チラ見したところ良さそうに思えたので早速原作(小説)の電子ブック版を入手して読み始めたら、結構はまってしまった。電子ブックで300ページ弱だし、セリフが中心に物語が展開してゆくしで、登場人物も少なくプロットも込み入っていないのでサクサクと読めた。サクサクといっても、セリフがいちいち刺さってきて、涙がでそうになったのだが。膵臓病を患っていて余命1年とされた少女(咲良さくら)と本オタクの孤独な少年(春樹)の交流。「君の名は。」(16年 邦画アニメ)のように、男女が入れ替わったりとかの奇想天外じゃないのがいい。「咲良」とその親友の「恭子」の性格描写が素敵で、著者というより男が望む理想の少女像に仕上げられており、やさしさと強さは「素子」(甲殻機動隊)、「青豆」(1Q49)にも通じている。
「キミスイ」の漫画版は絵もウマくて原作にも忠実で、漫画でもジワ~っときた。実写版も近く公開とのことでYouTubeで予告編をチェックしたが、配役がね・・たぶん、この映画は見ない。オーディオブックもチェックしたが、咲良役の声優が”飛んで”いて、ゼンゼン好みじゃないのでこれもボツ。原作、漫画、オーディオブック、アニメ動画、実写版と元は同じでも、うーん難しいものだな。「君の名は。」も原作だけにしておけばよかった。

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