2018年5月1日火曜日

ロバの耳通信「関ケ原」

「関ケ原」(17年 邦画)

ゴールデンウィークにはいり人混みのなかに出かけるのも億劫、で映画。前評判の良かったものをリストアップしておいて、動画サイトで探して見るということを繰り返しているが、怪しい動画サイトももうおしまいになるのだろう。

「関ケ原」は、豊臣秀吉のブレーンの石田三成(岡田准一)と徳川家康(役所広司)にスポットを当て、数多くの武将たちに名優を置き、原作「関ケ原」(司馬遼太郎)を損ねることなく主人公たちから端役まで丁寧に描いていたところがよかった。秀逸は秀吉(遠藤賢一)、北政所(キムラ緑子)。特に秀吉を演じた遠藤の存在感にはうなった。遠藤賢一は「半沢直樹」(13年 TBSドラマ)で半沢の剣道仲間でノルマに耐えられず統合失調症になってしまう近藤直弼(なおすけ)役以来の大ファン。遠藤でなければ狂って死んでゆく秀吉は他の誰にも難しい役だろう。
唯一のミスキャストが忍者初芽(時代劇初出演だという有村架純)。どんな役者でも最初はあるものだし、ほかにアイドルが出てないからまあいいかと思う反面、配役・脚本・音楽とバランスのとれた大作なのにと、ちょっと残念な気がした。ラストの合戦シーンは新しい武具が気になったものの、CGやスモークでごまかすこともなく、圧巻。
岡田准一と役所広司の組み合わせで良かったのは「蜩の記」(14年)、これはぜひ薦めたい。ワタシの映画リストにある「追憶」(17年)も早く見たい。

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