2018年12月19日水曜日

ロバの耳通信「アフター・ザ・レイン」

「アフター・ザ・レイン」(07年 米)

中国人留学生が指導教授のイジワルで将来の道を閉ざされ、大学内で銃を乱射し、自らも自殺するという実話をもとに作られた映画。主演の中国の名優リウ・イエが純朴で才能のある若き留学生の役を演じ、彼が指導教授のイヤガラセに遭い、女友達にも振られ自暴自棄になっていく様子は彼がどれも主演級で出た「中国の小さなお針子」(02年 フランス)、「山の郵便配達」(99年 中国)、「天上の恋人」(02年 中国)、「風の風景」(03年 香港、日本など)などの泣かせる名作の彼と同じく観客を映画に引き込む。この映画で中国通の優しい未亡人役(役柄ではキリスト教会のボランティア)をメリル・ストリーブが演じていて、役柄の曖昧さはともかくこの映画の唯一の救い。

テレビ放映で見た「フライト・ゲーム」(14年 米)では、このところアクション映画で大活躍のリーアム・ニーソンがこの映画でも頑張っていたが、この俳優、表情がいつも同じ。ジェット機の中が舞台では暴れるにも限界があるし、セリフも少ないからどうも、ヒーローになれない。リーアム・ニーソンは好きな俳優なのだが、シナリオの不自然さとかもあり、終わらないうちにほかの番組に切り替えてしまった。唯一、存在感のある役をやっていたが、ジュリアン・ムーア。ますます、「イヤな感じ」で、最新作「キングスマン: ゴールデン・サークル」(17年 英)でも「イヤな感じ、しかも悪役」。個人的には大嫌いな女優だが、個性は生き残りの条件か。

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