2019年7月23日火曜日

ロバの耳通信「ジョン・ウィック:パラベラム」「ペット・セマタリー」

「ジョン・ウィック:パラベラム」(19年 米)

暗殺のプロ、キアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック」シリーズ(14年~)の第3作。5月に米国で公開され、10月には日本公開とのことで心待ちにしていた。
第3作は、コンチネンタル・ホテルでの殺人という掟やぶりのために、組織の殺し屋たちから狙われるが、組織トップのアラブ人と取引し指一本と引き換えに再び組織に戻るが・・と、スジは結構込み合っているから省略。第2作までは静かに暗殺が多かったのだが、今回はドンパチもカンフーシーンも多く、ずっと殺しまくり。敵の弾はあたらないし、無敵のカンフーでも連戦連勝。おいおい、殺し過ぎだよ。公開の折には、好き者が数えてくれるだろうが、100人はとっくに超えてる。ラストは第4作の含みを持たして終了。ドンパチも過ぎると飽きる。心待ちになんかするんじゃなかった、ちっ(舌打ち)。

「ペット・セマタリー」(19年 米)

スティーブン・キングの小説も映画「ペット・セメタリー」(89年 米)も憶えていて、なんだリメークかと軽い気持ちで見始めたら、これが怖いの哀しいの。

前作は気味悪さが全面にでていたのだが、新作は後半こそスプラッタ気味でゲンナリ感はあるも、軽い気持ちじゃ見れないドキドキの怖さ。母親の幼い頃の身障者の姉との葛藤やらが丁寧に描かれたり、子供たちのお面が怖かったりとスティーブン・キングがストーリーのなかでいくつも埋めておく「地雷」がこの映画でもあちこちに仕掛けられていて、怖さ百倍。オリジナルではトラックに轢かれるのは幼い息子で、生き返った息子も幼な過ぎて人形みたいだったが、新作のほうは9歳の誕生日を迎えたばかりの可愛い娘。生き返った娘はヒラヒラのドレスを着て父親の前で踊る。一層怖い。父親の娘に対する愛情が、異常なまでに強く描かれていてただのホラー映画にしていない。

配役も父親役にジェイソン・クラーク(「ターミネーター:新起動/ジェニシス」(15年)ジョン・コナー役)、妻役にエイミー・サイメッツ(色っぽいので好き)、隣のジジイ役に名優ジョン・リスゴーなど芸達者を揃え、作品に重みをもたせている。ひさしぶりに面白い映画だった。

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