「天気の子」(19年 邦画)
いただきものの映画券の使用期限が迫っていて、何を見ようか散々悩んで「天気の子」。カミさんは怖いのと悲しいのはイヤだというし、私はブラピの新作「アド・アストラ」を主張したのだが、確かにSFはカミさんの趣味じゃない。で、アニメだけれど話題作だからいいかと。平日とはいえ空席だらけの映画館は快適で、初体験のLサイズのポップコーンを抱えての久しぶりの映画会だった。
終わったあとの、カミさんとの批評会。音楽が良かったけど、音楽がなかったらどうだったかね。実写じゃないせいか、風景や表情から伝わるはずの感情とかがあんまり伝わらなくて、残念だったね。と、ワタシと同じ映画評。
「天気の子」で、監督も気合を入れたと思う雨のシーン。水の表現とかも、やっぱりアニメの限界かな。本物の雨の情景から感じられる、雨の匂いとか雨に叩かれた、葉っぱや水たまりの匂いとかを一生懸命嗅ごうとしたんだけどね。
明け方、夢に出てきた職場にいた笑顔がいい女のコに近づいて、するはずのいい匂いがしないことから夢だと気づいてしまって眼をさまし、だんだん明るくなる部屋のなかで、「天気の子」の雨も、何の匂いもしなかったとあらためて思い出した。そんなものをアニメに求めちゃいけないのだろうけれども、カミさんがずっと言っていた、何かが伝わってこないんだよねという残念さは、CG映画の「アリータ:バトル・エンジェル」(19年 米)の時も感じたね、確かに。
この前に見た「キングダム」(19年 邦画)より良かったと、これも同意見。まあ、アレはアレで面白かったけど。
同じ新海誠の「君の名は。」(16年)と重なるところがあったかな。ストーリーに乗っかって主題歌が映画の進行役になるところとか。「天気の子」で使われていた、映画の技法なのだろうか。画面の切り替えのフィルムマークのかわりに、画面が突然暗くなって、音もしない、ほんの1-2秒の間、思わず息を止めてしまった。また映画が始まり、ほっとした。そんなことが何度か。うん、映画館で見れてよかった。
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