2020年1月6日月曜日

ロバの耳通信「6アンダーグラウンド」「アンダー・ユア・ベッド」

「6アンダーグラウンド」(19年 米)原題 6 Underground

テレビCMが始まり、監督が「破壊王」マイケル・ベイのアクション映画というだけで期待が高まるのに、主演がライアン・レイノルズだというからこれ以上ない組み合わせ。Undergroundは地下組織とか自警団の意味か。発明で大金持ちになった男がプロを集めて世直しをするというスジは安易だし、目新しさはないが、「MI:ミッション・インポッシブル」の数倍のスピード感がすごい。見始めから終わりまでずっとテンション上がりっぱなしで安心の勧善懲悪の単純ストーリー展開だからもう、ただ楽しいだけ。配給がNetflixで製作費1億5千万ドルと桁外れなのも、SFXだらけだろうが車、建物、大型クルーズ船などの見事な壊しっぷりを見てると、日本じゃ絶対ムリの感。ラスボスとの闘いで流される音楽<Bishop Briggs - White Flag>がメッチャ良かった。鳥肌が立つ音楽なんて、久しぶりだよー。
続編が待ち遠しい。

「アンダー・ユア・ベッド」(19年 邦画)

大石圭の同名の小説(01年 角川文庫)の映画化。「子犬のように、君を飼う」(09年 光文社文庫)以来大石圭が気になっていると言うだけで、普通のヒトじゃない扱いをされそうだが、所詮ワタシは普通じゃないと開き直ってしまえばいいだけのこと。

この映画は面白かった。高良健吾演じる孤独な男が、誰にも相手にされない大学時代に自分の名前を呼んだでくれたというだけで女子大生を思いつめ、人妻になっても追い掛け回し、ついには彼女の家のベッドの下に潜み、DVの夫を殺すという純愛映画。そうか、こういうのを世間ではストーカーと言うのか。江戸川乱歩の「人間椅子」「天井裏のなんとか」の世界だが、一途に思いつめるというのは「やっぱり」こういうものだろうと、妙に納得し、好演の高良健吾と自分を重ねてしまい、共感に震えていた。
こういう映画は、受け入れられないだろうな、普通のヒトたちには。

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