2020年12月23日水曜日

ロバの耳通信「ありがとうございます」

 「ありがとうございます」(07年 テレビドラマ 韓)


韓国ドラマは何度も挑戦しているが、通し(全話)で見たことがなく、その道の達人であるカミさんと会話。カミさん曰く、名作は何度見ても感動シーンで引き込まれ泣いてしまうと。いま、カミさんが飽きもせず何度も見ているのが「いとしのソヨン」(12年)で50話もある大作でおススメだと。韓国で最大の視聴率を獲ったと。ということでワタシも見始めたが、2話で挫折。で、何が気に入らなかったかを自分なりに検証してみたら、シリアス人生ドラマなのに場違いのコケティッシュな登場人物が出ることかと。

ヒロインのソヨンが映画のロケを蹴っ飛ばして、母親の危篤の報を受け盗んだオートバイで走るシーンや家庭教師として雇われた金持ちのバカ息子とのやり取りとか、お笑いじゃないだろとキレてやめた。カミさんに言わせれば、ソヨンが幾多の困難を乗り越え成長してゆくところが泣けると。わかるけど、途中でお笑いとか入れられたりすると萎えてしまうのだよ。ワタシは映画に没頭し、不条理や恵まれぬ運命に対する怒りや哀しみに浸るのが好みなのだから。

「冬ソナ」(02年)でも、叙情的な主題歌とCMの雪のシーンとかがが気に入り、さて本格的に見ようと始めた初話で大好きチェ・ジウがオチャメなJC役。なんじゃこれ、悲恋モノじゃなかったのかい、と続かず。

「ありがとうございます」では気の強いヒロイン(コン・ヒョジン)がHIVの幼娘(ソ・シネ)と認知症の祖父の面倒を見ながらミカンの通販屋をしながら、貧しいながらも歯を食いしばって生きてゆく物語。それを見守る外科医(チャン・ヒョク、この男優、気に入ったのでカミさんに聞いたら超有名な俳優だと)ほか芸達者を揃えスタートしたのに、脚本が悪いのか、ストーリーに統一性がなくシーンがアッチへ行ったりコッチへ行ったりで、アタマが混乱するばかり。ゾロゾロ出てくるほかの登場人物のキャラをいい加減にしたせいか、人物相関図を見てもドラマでの役割が良く分からないからドラマに入り込めない。2話目で、ワタシのお気に入りの外科医の恋人(チェ・ガンヒ)を膵臓ガンで殺してしまったから、先を見る楽しみも消えた。なんとかガマンして第4話の途中まで見て「やっぱり」放棄。途中を全部省略し、結末だけチェックしようと最終16話を見て、また萎えた。なんじゃ、この訳の分からん結末は、と。

韓国映画は好き。ただし、ノワールもの。悲恋はたまに見るが、コメディは見ない。映画は時間が限られているせいか、濃厚な気がする。韓ドラは50分もので16話が標準。当たらない切られ、当たると何話も続くのがテレビドラマの運命。とにかく、長いから間延びしてもしょうがないのだろうが、怖いのは怖いハナシばっかり、哀しいのは哀しいばっかりにしてほしい(勝手な言い草)。

0 件のコメント:

コメントを投稿